先日、上映期間が終わりに近づいていたので急いでディズニー映画「リメンバー・ミー」を観に行きました。
感想としてはとりあえず、とてもよかった!
どうせ子供向け映画でしょ、と舐めてました。
というか、子供より大人が見た方がグッときそうな映画でした。
恥ずかしながら久しぶりに映画館で泣いてしまいましたよ。(聲の形以来)
この記事ではそんなリメンバー・ミーの個人的に良かったポイントや、気になったポイントをご紹介します。
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リメンバー・ミーの「人は2度死ぬ」という優しくも残酷な設定が良い
リメンバー・ミーの世界には、2度の「死」があります。
この設定がストーリーの肝であり、優しくも残酷な設定でした。
まずひとつ目は「命が尽きることによる死」
これがいわゆる一般的に認識されている「死」の概念ですよね。
そしてふたつ目が「存在を忘れ去られることによる死」です。
死者の国で生き続ける人たち
もしも命が尽きてしまっても、家族、親戚、友達などその故人のことを覚えている人がいる限り死者の国で生き続けられます。
本当の意味での「第二の人生」とでもいいましょうか。
それにより、生前に有名人や歌手だった人は死者の国でも長生き(その表現があってるかは置いといて)です。
自分のことを覚えていて、語り継いでくれる人が途絶えないので2度目の死を迎えないんです。
さらには死者の国にもファンがいっぱいいて、生前と変わらずライブやイベントを開催したりプレゼントを山ほど貰ったりと大人気です。
リメンバー・ミーでは、そんな死者の国で生き続ける人の明るくポップな暮らしがこれでもかと描かれています。
2度目の死を迎える人/迎えない人の対比
しかしその逆に、誰からもその存在を忘れ去られ2度目の死を迎える人も確実にいます。
2度目の死は身体(見た目はガイコツだけど)が消えかかり、立つこともできず苦しそうにしながら静かにその姿が消えていきます。
そして、2度目の死=完全なる消滅を表しています。
この陰と陽の対比が抜群に素晴らしかったんです。
死んでもなお元気にライブやってワーワーキャーキャー言われている人もいれば、2度目の死を早々にひっそりと迎える人もいるんです。
死が2回あるなんて、一見は猶予があり救いのある設定に見えます。
しかし、死んでもなお生前のステータスが引き継がれたままなんです。
人気者は死後の世界でも人気者で、そうじゃない人はそうじゃないまま死後の国で生きるんです。
いつ消えてしまうのかもかも分からないまま。
その救いがあるようでシビアな設定がたまらなく好きでした。
リメンバー・ミーの声優陣はクオリティが高い
声優さんの演技が上手で引きもまれる
僕は日本語吹き替え版で見たのですが、声優さんがとってもよかったです。
よく旬の芸能人を吹き替え声優に使って残念な演技になってる映画ってありますが(あえて名前は伏せる)リメンバー・ミーはそんなこと一切ありませんでした。
特に主人公のミゲル役の石橋陽彩さんの演技にはすごく引き込まれました。
あどけなさ&芯の強さが混ざったミゲル少年の演技がリアルすぎて、普通に感情移入していました。
そして何より歌がうまい!!
がっつりミゲルの歌がきけるシーンがあるのですが、とっても上手でした。
石橋陽彩さんは調べてみるとまだ13歳のようです!
わっか!!…恐れ入りました。
きっと大物になると思います。
物語中盤~終盤にかけてのミゲル(石橋陽彩さん)とヘクター(藤木直人さん)の掛け合いが素晴らしすぎて、気が付いたら普通に泣いていました。
リメンバー・ミーの主要キャラ声優
ミゲル・リヴェラ / 石橋陽
ヘクター / 藤木直人
エルネスト・デラクルス / 橋本さとし
ママ・イメルダ アラナ・ユーバック / 松雪泰子
エレナ・リヴェラ / 磯辺万沙子
ママ・ココ/ 大方斐紗子
エンリケ・リヴェラ / 横山だいすけ
パパ・フリオ / 多田野曜平
オスカル&フェリペフェリペ / 佐々木睦
その他にも、モブキャラとして
シシド・カフカさん、茂木欣一さん(東京スカパラダイスオーケストラ)、高柳明音さん(SKE48)が声優として参加していようです。
主題歌/挿入歌がスルメ曲で病みつきになる
歌がテーマな映画なだけあって、主題歌や挿入歌にハズレなしです。
現在進行形で耳に残っていて、しばらく離れそうもありません。
鑑賞後の帰り道は思わずリメンバミ~♬って口ずさんじゃいましたw
映画を見終わると主題歌でもある「リメンバー・ミー」を、歌詞をなぞりながらフルで聞きたくなると思います。
映画を見たうえで聞くと良曲度が増すとても染みる曲です。
ミゲルが音楽コンテストで歌った「ウン・ポコ・ロコ」という明るく陽気な曲もあるのですが、そちらもおすすめです!
「ウン・ポコ・ロコ」は聞くとテンションが上がり、ドライブしながら聞きたくなるタイプの曲ですよ!
ディズニー楽曲ってレリゴーもそうですが、耳に残る曲多いですよねー!
ヘクターが歌った曲の本当の歌詞が気になる!
死者の国でミゲル(主人公)がヘクター(死者)と出会い、音楽コンテストに出るために必要なギターを手に入れるべく奮闘するくだりがあります。
結局はヘクターの知り合いである老人(2度目の死を迎えかけ中)からギターを借りることになるのですが、借りる条件として老人がヘクターに歌のリクエストをします。
ヘクターはそれに従いギターを弾きながら歌をうたうのですが、歌詞が違うことを老親から指摘されます。
それを「子供の前だから」という理由で流し、歌い続けたのち老人は満足したように2度目の死を迎えます。
リメンバー・ミーの中でもかなりそこは印象的なシーンです。
でも老人の死より僕が気になったのは歌詞の方!
おそらくエロい歌詞だったから変えたっていう単純な理由なんでしょうが、僕はこれがなにかの複線だと思ってずっと気になっていました。
しかし、本当の歌詞は明かされることなく物語は幕を閉じます。(僕の見落としじゃなければ)
あれは単に笑いどころというか、ユーモアの部分だったんでしょうか。
ずっと「あそこの本当の歌詞がきっかけで物語が動くかも!」と思ってソワソワしていたので「あれ?」ってなってましたw
本当の歌詞が気になります…!
小さい子はストーリーを理解できるのか気になる!
リメンバー・ミーは場面が気持ちよいテンポで切り替わり、色彩もキレイで色鮮やかなのでスクリーンから目を離すことなく最後まで楽しめることができました。
小さい子供でも映像に飽きることなく見ることができると思います。
さすがはディズニー!
しかし、それと同時に登場人物もいっぱい出てきます。
しかも、曽祖母(ひぃおばちゃん)や高祖母(ひぃひぃおばあちゃん)といった主人公との関係性が理解しずらいキャラが矢継ぎ早に出てきます。
さらには、見た目があまり変わらないガイコツ(死者の国の人)たちまでいっぱい出てきますw
それらを小さい子供は理解できるのか気になりました。
僕の隣に座っていた少年(おそらく小学校低学年ぐらい)は途中でちんぷんかんぷんになったらしく、上映中にコソコソ母親に解説を求めていましたw
もしかすると100%ストーリーを理解したうえで楽しむのには、ある程度の年齢が必要かもしれません。
鑑賞後に泣いているのも子供より大人の割合の方が高かったです。
映画館では難しいですが、家族そろってDVD鑑賞をして小さい子供には主人公と登場人物の関係性をゆっくり説明しながら見進める、ってのも素敵な楽しみ方だろうなぁと思いました。
まとめ
ストーリーはもちろん、声優も主題歌もハズレなしのディズニー映画「リメンバー・ミー」の魅力は少しでも伝わったでしょうか?
僕が住む地域にはお盆・お正月とは別に、先祖を弔う為の風土的な行事があります。
内容としては
- お墓掃除する
- お墓や仏壇にお供え物をする
- お墓や仏壇に線香をあげる
- ご飯を食べながら故人との思い出を語る
といった感じ。
こう書くと悲しくしんみりした行事に思われそうですが、そんなことはなくどっちかというとリメンバー・ミーでの「死者の日」に近く、お祭りみたいな雰囲気です。
だからなおさら感情移入して鑑賞することができました。
「僕が今生きてるのはご先祖様の存在があってこそで、決して当たり前じゃない」
なんて当たり前のことを、改めて考えさせてくれる作品でした。
お墓参り行こう、家族を大事にしよう、と思えたのよかったです。
大人になるとなかなかそういうことって再認識しませんからね。
それに本来子供向けであろうディズニー映画なのに、大人の方が泣いているというカオスな場面に居合わせられたのも良かったですw
でも確かに人との別れが多い分、大人の方が沁みる作品だと思います。
もう一回ゆっくり見たいなぁ。
でも上映期間終わって映画館ではもう見れないので、DVDをおとなしく待とうと思います。